互応化学工業のMBO(2022/2/4公表)

案件概要

互応化学工業がMCPパートナーズの支援を得てMBOを実施することを公表。MCPパートナーズが設立したGCホールディングスを公開買付者として互応化学工業に対してTOBを行う。買付金額は最大108億円

TOBの主な条件

TOB価格:1株当たり1,730円
プレミアム:公表日前営業日、過去1か月、3か月、6か月終値平均に対してそれぞれ58.7%、59.0%、58.9%、59.0%
下限:2,984,800株(47.44%)(互応化学工業の代表取締役である藤村氏の資産管理会社である互応産業が保有する分と合わせて3分の2の議決権)
上限:なし
TOB期間:2022年2月7日~2022年3月23日(30営業日)
応募合意/不合意:藤村氏が保有する分については応募合意、互応産業の保有分については不応募合意を締結

算定内容

対象者側算定(山田コンサルティンググループ)

市場株価法:1,088円~1,090円
DCF法:1,407円~1,824円
割引率:6.4%~8.4%、永久成長率:-0.5%~0.5%

バリュエーション水準

TOB価格ベースの各種マルチプルは以下の通り

修正株式価値:10,885M、EV:6,569M
EV/EBITDA(今期):8.5x、PER(今期):31.6x、PBR(直近四半期):0.77x

公正性担保措置の採用状況

  1. 対象者での算定書の取得
  2. 対象者での法律事務所からの助言
  3. 特別委員会の設置
  4. 利害関係のない役員の全員一致での決議
  5. TOB期間を30営業日以上確保
  6. MoMに基づく下限の設定
  7. マーケットチェック

案件関係者

TOB代理人:野村証券
対象者FA:山田コンサルティンググループ
対象者リーガルアドバイザー:シティユーワ法律事務所
LBOローン提供銀行:三菱UFJ銀行、京都銀行
エクイティ出資者:MCP5投資事業有限責任組合

所見

21年3月末の上位株主を見ると光通信が10位株主(165千株:2.63%)に登場し、21年9月末の上位株主をみると9位株主(182千株:2.91%)に持ち株数を上げて来てるので、その気持ち悪さから非公開化を決断したのかもしれません。21年9月末の上位株主を見ると45%ぐらいは票読みが出来そうですが、あと22%ぐらいをどうするかですね。プレミアムは60%近くと割と高い水準感なので、PBR1倍割れの0.77倍ですが成立はしそうな気がします。

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